|
5ヶ月前。
旦那からのメール。
「もう限界です」
1ヶ月前。
旦那からのメール。
「ちょっと、俺たち距離を置こう」
私たち夫婦は。
ここ数ヶ月、実は上手く行っていなかった。
ネットでも、ミクシーでも、
非公開。
だってそれは、とても恥ずかしいことだったから。
「絶対に上手く行く」
そう断言して始めた逆転夫婦生活…。
たくさんの人に反対されて、悔しい想いをした。
その反動で
「絶対に成功させてみせる」
私は日々、その思いで、生きてきた。
それが早くも崩れだそうとしていた…。
私は、
家庭の時間よりも、仕事が大切になり、
子供と旦那と過ごす時間よりも、友達といる時間が大切になり、
仕事・友達>家庭。
仕事と遊びの優先順位を上げ、家庭に費やす時間を削った。
家族に淋しい想いをさせ、
夫に1人で育児を任せすぎた。
夫との会話がなくなり、
コミュニケーションの取り方をお互いに忘れていった。
解かってほしい。
両者、それぞれの言い分で亀裂が入った。
-------------------------------------------------
先日、会社で売上会議が開かれた。
その内容というのは、
「目標数字を下げて、達成数字を上げましょう」
組織(人間)というものは、掲げた目標が高いと諦めてしまう傾向があり、
事業で見ても、やる気が一番売上に関わることだから、目標を低くし組織の目線を合わせる…というもの。
聞く話によると会社ではそれは当たり前で、様々な会社で普通に行われていることらしい。
全員が全国1位の伸び率に向かって、高い目標を掲げた。
まったくもって組織らしい、高い…低すぎる目標。
勲章を貰う為に、私以外の社員全員の売上目標額を下げる…と。
上司、同僚ともに賛成。
それで組織が全国1位になればそれでいい、と。一致団結した。
私は1人反対。
はっきり言って、有り得ないお話。
理解ができない。
「甘い!!」
上司と、社員全員に向かって吠えた。
しかし上司は私に言ったんだ。
「このままでは、お前に誰も付いていかなくなる」
「まことはこのまま、中田英寿のようになりたいのか?」
と…。
ヒデ?
日記では記してきたが、夫婦逆転生活を始めて、私は仕事で大成功を収めた。
次々に役職が与えられ、急スピードで成長し、キャリアアップの土台にたち、
営業マンの勲章である表彰や名誉も称えられ続けた。
それをきっかけに私は、人を教育するマネジメントの位置になった。
後輩先輩関係なく、支社全社員を立派な営業マンに仕上げるべく、その役職が与えられた。
事業(会社)から、私の遺伝子を組み込んで行けと指令が入った。
「私のようなトップ営業マンを次々と作っていこう」
いろいろ考えた末、私はスパルタで教育していくことにした。
意気込んだ。
意気込み身体を壊すまで意気込んだ。
心地よかった。
支社の売上が著しく伸び、今だかつてない伸び率。
自分も周りも急激に成長していく喜びを日々感じた。
しかし、その途中で、みんなが悲鳴をあげた。
だから、私が勇気付けた。
「大丈夫、大丈夫。」
私のようになりたければ、このまま付いてきて。
きっとそうすれば、トップ営業マンになれるはず。
たしかに、私は
ヒデ
だった。
気が付けば、周りにだれもいない。
気が付けば、皆、後ろでハァハァ疲れている。
パスを出すが、返せない。
返さないものもいる。
ヒデは、結局どうなったんだっけ?
そう
サッカー自体をやめてしまったんだっけね。
ヒデは…
私は、どこでどう間違えたのだろう。
こんなに一生懸命やっているのに。
習得したい大切なものばかりが私の周りからいなくなってしまう。
もしも、
私がヒデなら、
野球のイチローとはどこが違う?
マリナーズのイチロー。
全世界を代表するヒーロー。
マリナーズチームはちっとも強くなくて、いつも負け試合なのに、観客はいっぱい。 「観客、お客様がボクのプレーを見に来てくれるのが嬉しい」
それだけをモチベーションに、数々の受賞を続けている。
もしも、チームがヤンキースみたいに強かったら…
直ぐに全国1位になれるのに。
常に刺激を得られて、もっと自分が輝けるのに。
なのに、イチローはそれを望まない。
皆に対して 「強くなれ。」 と言わない。
「俺のようになれ。」
なんて素振りを微塵と見せない。
-------------------------------------------------
そもそも、私は、この逆転夫婦生活について…
夫に対して
どう思っていたのだろう。
少し、思い出してみる。
少し空いた別居生活の時間で、私は冷静になって考えてみた。
夫が家を出て、
子供と2人になった。
いつもより気を使う娘に対して、申し訳なく思い、外に連れて行く。
娘はドライブが大好きだ。
まだ3歳の娘は、ドライブの意味もわからず
「ドライブ行く〜♪」
と言う。
車に乗ってどこかに行くことをドライブと思っているらしい。
チャイルドシートに乗せるとそれはもう嬉しそうで
疲れきった私の心はその笑顔で救われる。
娘と一緒にドライブをしている最中、公園に遊びに行く間…
少し過去を思い出してみた。
主婦を頑張っていた昔の自分
仕事を頑張っている今の自分
とを
少し見比べてみた。
タイムスリップ。
時間旅行。
━ ただいま。 ━
しばらくして私は、時間旅行から帰ってきた。
タイムマシーンから降りてすぐに気付いたことは。
急スピードで成長してきたはずの私は、、、
全く成長して居なかったんだ。
つづく。
|